ロンドンから急行で37分

若手枠という名称ではギリギリの年齢だったが、3ヶ月間ほど留学するチャンスを獲得した。いくつか留学先を探し、イギリスのサレーにある会社を選んだ。自分の英語力は弱いのだけど、まぁ、何とかなるだろう。というか、良くなってから行くという選択肢はあり得ないので、とりあえず先に進んだのだ。

作成日 2007-04-03

サレー州ギルフォードという小さな中世都市

IMG_3832.JPG 期間は3ヶ月。費用は会社もちなのだが。

 3ヶ月では何かをまとめる時間としてギリギリである。行ってから考えては当然間に合わないので、こちらの企画を相手方に伝えておいた。当然心配。だって、英語で生活できるか自信がないし、ましては成果が出せるのか疑問だった。

 滞在は普通のホテルの部屋を使った。3ヶ月だと借りられるところがない。かといって、10代の若者ではないのだからユースようなところに泊まるのはごめんだ。泊まったホテルは悪いところではないかったのだが、高かった。長期滞在ということで割引してもらって65ポンド。ただし、朝食は満足いった。英国式はいい。

静かな街での研究生活

IMG_2842.JPG 単にホテルに滞在して、会社まで通う日々が続いた。基本的にデータを使わせてもらって一人で作業するという生活だ。英語が上手でもないし、積極的でもないから。それでも、日々生活していく上でいろいろ話すこともあったし、困ったこともあった。周りにいる人が外人ばかりだから、下手でも訴えないと話がすすまない。度胸だけは付いた。

 日本での同僚が留学先に1年滞在していたので、いろいろ細かなことを教えてくれた。パブでの注文方法からロンドン行きの賢いチケット購入方法までいろいろ教えてくれた。これは実に助かった。重要なことが、日本語で済むのだから。もし、周りが外人ばかりだったら私の英語も少しは上達しかもしれないが、普段はホテルの部屋にこもった切りになってしまい、困った状態に陥ったかもしれない。偶然に感謝している。

 休日のほとんどはロンドンへ行った。大英博物館に通ったのだ。入場料が只だから、何回でもいける。そして、ロンドンナショナルギャラリーで絵をみた。私の人生で、あそこまで教養を深められた休日はないだろう。本当にイギリスはすごい。

 普段日記はつけないのだけど、せっかくだから毎日ブログを更新してみた。ハテナでつけたのだ。アクセス数はほとんどなかったけど、自分の記録としては有益だった。せっかくだから、そのブログをこちらに移動してみた。

IMG_2886.JPG とにかく、街に慣れること。道を歩くとそこには外人しかないという状況を体験した経験は少ない。海外旅行はあるけど、誰かがいる。学会へ行くともそう。一人で生活しているのだという実感はうれしくもあり、不安でもあった。一種のしてやった感を感じていた。ベタな日本人として街を歩いていた。ただし、見た目は中国人だろうし、中国の人はこちらにもそれなりにいるので、風景にはとけこんでいただろう。

 ホテルに滞在したのは正解だった。少なくとも、部屋に帰ればなんとかなる。スタッフに質問すればいろいろわかるし。ただし、お金が滞在当初から心配だった。支給される滞在費はポンドを想定していない。円で支給される。だから、ポンドに交換するとジリ貧になる。すくなくとも、滞在費としてホテル代を払えるか払えないかギリギリであった。生活費として自由に使えるお金は少なく、外食はできない。夕飯にマックも買うことがためらわれた。幸いなことにこれまでそういう体験をしないで済ませてきたので、すこしドキドキした。

 寒さは大したことがなかった。暖冬だということだった。1週間もすると、規則的な生活へ入り込もうと勤めただけあって、緊張は大分とけた。夕飯代わりにスーパーで買ってくるスコーンを食べる生活がづずいた。

IMG_2760.JPG なにはさておき週末は大英博物館に通った。ロンドンへの往復は電車を使うと便利で早い。片道37分の急行がある。往復とロンドンで地下鉄ものれる周遊券は17ポンドだったから、結構な出費ではあった。しかし、これだけ大英博物館に帰るのは一生で一度のチャンスだ。飯を食わなくても行かなければならない。実際、ロンドンで昼ご飯を食べるお金はなかったのだが。

 アッシリアのレリーフの前で合計何時間過ごしたのであろうか。本当に神秘的なもので、これをちらっとみて通り過ぎるなんて信じがたいくらいもったいない。もっとも、時間がないのならば仕方ないのだけど。最初の週末は大英博物館とナショナルギャラリーにどんなものが収められているのかを知るため、全体をざっと眺めたに過ぎないのだ。次の週から1ウイング5時間以上かけて見て回るつもりだった。

 週末の夜はパブへ行った。日本の同僚にいくつかのパブを教わった。私自身はそんなに飲むほうではない。しかし、嫌いではない。ギネスやエールをかかさず飲んだ。日曜日にはマーケットをのぞき、本屋を眺め、部屋に戻ってテレビを見るという生活だった。留学って、以外に単調なものなんだね。